カレーgo一緒,カレー手作

夜中・・・いや、朝方・・・
もうそんなのはどちらでもいい、
というか、夢中で何が何だかわからなかった。
午前3時8分、携帯がけたたましく鳴った。
すると、ガタガタと少しあった後に、
グラングランと揺れだした。
枕元に置いてあった、携帯と共に、眼鏡を持ち、
なんとか起き出した。
確認をしようと思ったが、思うように眼鏡をかけられない。
焦っている自分がいる。
地震だということはわかる。
2階なので、おそらく1階よりは揺れているだろう。
情報をゲットしなければ。
テレビのリモコンを押した。
あれ?
こんな時にリモコン故障かよ!!!
ラジオ・・・つかない!
あ、停電か!
気づくのおせえよ。
玄関の外の電気がついていた。
停電じゃないのか?
カーテンを開けて、窓の外を見る。
あ、やはり停電だ。
玄関の外の電気はこういう緊急時のために非常灯として
一般の電気のルートとは別に供給源があるのだろう。
ラジオの電池を探そうにも暗くてわからない。
携帯の情報では限られているが、震源は厚真で震度6とのこと。
(それは厚真は震度7で周辺が6強ってことが後でわかった)
津波の心配なし。
十勝には避難指示は出てない。
今どうすることもできない。
取り敢えず様子を見て、その時点で余震がないことを確認して寝た。
停電は起きたら解消されて、元通りになっているだろう。

甘かった・・・

カレーではない。
スイーツでもない。

考えが甘かったのだ。
翌朝、というか、同じ日・今日なのだが、
残念ながら、テレビがつかなかった。
部屋の電気もつかない。
本格的な停電だとやっと認識。
さて、どこまで続くのだろうか?

近所の御老人が無事か確認する。
大丈夫だ。
良かった。

朝食は冷蔵庫に保存されていたものをいただく。
まだ冷蔵庫の中は冷たい
密封していれば、少しは保ちそうだ。
ただ、長引けば、当然冷蔵庫も電気なので、
徐々に温度が上がってくる。
食料はどこまで保つだろう?
また冷凍庫は?

不安を抱えながらも仕事に行かなければならない。
おおおお!
信号が全部ダメになっている!
そうだよなあ、電気だよなあ。
改めて、電気の大切さと、如何に電気に支配されて生活しているかを思い知る。

朝の会議に出た。
今回は有意義と言うか必要な会議。
この会議はほぼ毎日ある。
仏太も参加資格があるのだが、ほぼ出てない。笑
理由ははっきりしているが、簡単に言うと、
無駄な時間を過ごしていると感じざるをえない部分がある(多い)からだ。
だけど、今回はそれはここまでにする。
機会があれば、ここで「愚痴」と共に表明するかもしれないが。笑
今回は地震、停電に関して、どうしていくかという
前向きかつ意味のある会議だったから出席して正解。
おそらくそうなるだろうと予想はついていたので、
いつもの参加しないということはしなかった。笑
そして、この類の会議は本日は11時と16時にも行われた。
その都度、その時点での進捗状況と今後の見通しについて話し合ったのだ。

仕事は電気がないと、かなりのことが制限された。
自家発電はあるのだが、それが重油ではなく軽油だとわかったのは今回が初めて。苦笑
今まで重油だと思いこんでいた。
大規模災害対策委員会とか、偉い人が多く出席する会議の席で
重油って以前から言っていたような気がするのだが、
今回初めて軽油だということを知った。
それだけでも知ることができて良かった。
なんていい子になることはなく、ある程度憤慨したものだが、
自分の思い違いとか覚え違いだったかもしれないし、
今そんなことを言っても始まらず、前にも進まない。
憤り(そんなに強くないが。笑)は飲み込んだ。

12時過ぎのランチ
味噌汁は温かいなめこ汁だった。
泣けた。
本当にありがたいことだ。

静まり返った職場
凄いものだ。
本を読んでいる人達。
食後の眠気。
正直普段のすべき仕事ができぬ。
自分もちょっと本を読んでみる
ずーっと読んでなかった本を読み始めた。
でも、こういう機会に読書をするのはいいことだろう。
思っていたより面白くはないが、
テレビやネットではなく、本を読むことの大切さを再認識。

売店からアイスの差し入れがあった。
溶けないうちに、無駄にしないように食べてもらいたいと。
ありがたいことだ。

切羽詰ったと言うか、違う状況に置かれて、その方がいろいろと思いつく。
他に余計なことを考えないからか。
なんにしても、こういう時の協力や
お互いを思いやることは大切で、
背水の陣的に、色々とアイディアを出し合うことで、
少しずつ解決していくのも大切。
普段からこういうことができたらいいのにと思うことと、
こういう状態でなければ難しいんだろうなと思うことなど。

17時過ぎに帰宅。
正直、仕事にならないのだ。
今後、今日を含めた、この数日のしわ寄せがそのうち来るだろうと
なんとなく予想できたが、今からそれを口にするのは危険だし、
それ以前に、まず今を一生懸命にしなければならない。

まだ信号は戻ってない。
しかし、こういう時は、お互い譲り合い、
マナーの良さが出てきて、逆に運転しやすいのかも。
しかし、細心の注意を払うってことには代わりはない。

夜、暗い中、豚バラチャーハンを食べた。
ワンプレートディッシュだったのだが、写真を撮ってない。
なんだかショックで空虚な感覚に襲われていたことや
携帯の電池を少しでも節約しようということで、
携帯のライトで照らすことを止めた。
そのプレートに一緒にあったのは、
天狗のような面白い形をしたミニトマト
ガーリックカレー味のポテサラだった。
しっかりと見えているわけではないが、美味しくいただけるのは幸せだ。
まだ、食事や寝床だってままならない人は沢山いるのだから、
自分が満足に食べられることに感謝したい。

暗い中、ラジオを聴く。
こういう時はラジオはありがたい。
やはり電気がないとテレビやインターネットは難しい。

真っ暗になり、窓から眺めるとが綺麗。
今日は天気良かったからなあ。
天の川が見えたりして、普段の明るさを改めて実感する。
そして、その暗さでこんな綺麗な光景を体験できたのは
不幸中の幸いで、心が和んだ。

これだけ凄い星空は人生で2番目の経験だが、
北海道に住む550万の人達の多くは初めてだろう。
ただ、それに気づいた人もいるが、
その余裕がなかった人もいるに違いなかった。
ふと気づいて、プラネタリウムみたいだと
SNSにあげている人もいた。

仏太は以前アフリカを旅行した時、
もう25年ほど前のことだが、
本当に街灯や家々の明かりがないところに行き、
本当に吸い込まれそうな夜空を見たことがあり、
今でもその光景は脳裏に焼き付いていて、
おそらく忘れることがないものだ。

だから今回の経験は2回目となる。
そして、今回は建物は見えている分、
アフリカで見たそれよりも、夜空の面積が狭い。笑
でも、面積はどうでもよくて、
普段見えない沢山の星を見ることで、
自然の雄大さと恐ろしさなどを改めて認識して、
敬意を持って人生を送るべきだと思うのだった。

そのうち寝てしまった。
暗くて電気がないと本当にやることないんだなあ。
ってか、できない。

後日談
地震発生時刻が3時7分と訂正されたようだ。
メディアが発生時刻をそのように報道している。

更に後日談
3時8分と言っているメディアもある。
まあ、そのあたりってことで。笑

もっと後日談
正確な発生時刻は午前3時7分59秒とされたとのこと。
なるほど、3時8分とか3時7分とか出るわけだ。笑