讃岐うどん行脚 05年10月8日



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 2005年10月8日土曜日雨と曇り
 普段の行いがいいからだろうか、目覚まし前に目が覚めた。(関係ないとおっしゃっている方がいると思うが、正解だろう。)まだ外は暗い。カーテンを閉めているせいかもしれないということで、カーテンの隙間から外を見るがやはりまだ暗い。そりゃそうだ、まだ4時半。おいおい一体そんな早くから・・・・と呆れた方もいると思うが、実際に5時開店の店もあるのだ。身支度して5時にホテルを出た。昨日のうちにそのくらいに出発するから、と頼んでおいたので、車は駐車場から出してくれていた。本当は朝早くからうどんを食べて行くつもりだったのだが、まだ昨日のが消化されていないのだろう、お腹が空いたという感触はない。行脚は予定通り中讃に行ってから始めようと思った。国道32号線を進んで行く。オービスを見つけた。赤になると「とまれ」と赤くともる信号機を見つけた。ポプラがあったので、そこでちょっと休憩しつつ道を確認する。ナビが示したところはとんでもないところだったからだ。

 本当は朝早く開いている「中西」と「ぶっかけや」に行こうと思っていた。しかし、お腹の状態を考えて、そして昨日の行脚状態から本日の行脚予定を考慮して、朝は中讃から入った方がいいと判断した。中讃は香川県の中でもうどんのレベルがかなり高いらしい。前調べでそのようなことを知ったし、色々見ていて食べたくなるような紹介文が多かった。とはいっても、どこからどこまでが中讃なのかはしっかり把握していないが。うどん屋は朝早くからやっているといってもさすがに朝6時くらいはまだ中讃では開いているところがない。ということで、まずは偵察することとした。偵察というのは、場所をしっかり把握しておこうということだ。店は開いていなくても、そこまでは行けるだろうと思い、また、わかりにくい店が結構あるという前情報から、少しでもスムーズに行脚を続けるために、時間の許す限り回ることとした。まずは順番通りに「池内」から。あ、この順番というのは、仏太が前もって決めておいた順番。その日に行きたいうどん屋をいくつかピックアップして店の開いている時間帯や地理的条件を考慮して優先順位を決めておいたのだ。
 前日、ナビがかなり使えることに味をしめた仏太は今回も使ってみた。「池内」の電話番号を入力したが、なんとナビで指し示しているゴールはナビではしっかりうつらない道をいっている。しょっぱなから来たか、これは!!!怪しさ大爆発の予感。前情報では国道377号線沿いかその近くだろうと踏んでいたが、なんと国道377号線から結構入る。やばい、こんな道対向車が来たらよけることさえできない!!!と思いながら、朝早いことをいいことにどんどん進む。しかし、こんなところでスピードを出せるわけがない。脱輪しないように、右に曲り、左に曲り、そしてナビが示したゴールに辿り着くと畑の中にぽつんとある一軒家。なんとこれがうどん屋か!!!?!?!?しかし、恐るべきさぬきうどんを参考にするとこういうシチュエーションもありかな。ただ、「池内」は裏手に池がありそこに鯉がいて・・・ということくらいしか書いてなかったように記憶している。う〜〜ん、違うような気がする。まあ、これはこれで話のネタになるなあ。などと考えて、国道に戻り始めた。またしても、細い道をくねくねと曲っていく。この4日間で通った中でそこが一番細かった。そして、ちょっと間違えると脱輪してしまいそうな道。そこを戻る時も素直に通ってみた。なんとかなった。まだまだ自分の運転も捨てたものではない。次に「赤坂」を探す。ここは比較的簡単に見つかった。県道276号線沿いにあった。ローソンで休憩して、「山越」と「まえば」も確認した。そろそろ7時だ。「池内」に行ってみよう。
 さて、先ほど行ったところは偵察がてら行っただけで2回くらい往復してしまったので、もしかしたら、近い道(もしくはもっと通りやすい道)があるかもと思い、それと予想される道を入ってみた。予想通り、道があった。そして、更に民家に入って行く道に差し掛かる時、前を歩くいかにも地元のおばあちゃんを発見!こういう時は恥ずかしがらずに人に聞こう!聞いてみると、全然違った。国道沿いだという。何と!!!やはりあれはナビの間違いだったか。やはりなあ。でも、あんな道を進んで本当にうどん屋があったら、物凄いシチュエーションだったけどなあ。戻ってゆっくりと探しながら走る。あ、車が何台か停まっているところがある。あれじゃないか!そうだった。看板に「うどん」「池内」と書かれていた。国道沿いだった。恥ずかしがらずに人に聞いたのは正解。

「池内」
 さて、正面のドアから行くとそこは玉売りの方なんだよな。でも、他にドアが見当たらないな。よし、開けてみよう。あれ?やっぱりこっちは変だぞ。もう一度外に出て見直す。ぱっと見た目は普通のうちだ。ああ、便所と書いているところがある。その横に家と家の隙間に細い路地がある。そこを行ってみよう。あった、こっちから抜けられるんだった。すごい立地だ。でも、国道沿いでとても裏手に池があるなんて思えないぞ。結構崖状態になっていると聞いていたので、高所恐怖症の仏太にはちょっと不安だったけど。もう既に近所の人か常連さんのような人が沢山いた。みんなラーメン丼で美味しそうにずるずるやっている。つばが出てきた。今日の1食目だ。何人か待っている雰囲気だったので、聞いてみたら、案の定新しいのが茹で上がるまで待っているという。注文をして待つ。
「一玉ください。」
「ぬくいの?冷たいの?」
温いの一玉で¥150だが、たぶん冷たいのも値段は変わらないだろう。そばもやっていて常連さんらしき人が「アベック」といってうどんとそば両方とも頼んでいた。お代りしている人もいた。箸は使い回しだったが、中讃では結構そういう店があった。さて、ベンチで食べてふと後ろを見ると、あった、鯉が泳いでいる池。確かに結構な高さがある。へえ、国道側から見ると全然わからないがこういうところもあるんだな。さすがにこの時間帯は鯉にうどんをあげている人は見なかった。熱々の麺はつるっとしているのではないが、コシがあるが固過ぎず、素朴な感じがして美味しかった。ラーメン丼で食べるせいか、ダシも何となくラーメンに近いものを想像してしまう。


 次に向かうは「赤坂」。これは場所はチェックしておいたので、すぐに着いてしまう。そして、予定より早くに着いたので、まだ開いていないだろうと思われた。しかし、8時に開くと思われたその赤坂は、まだ7時半なのに開いていた。本に載っていた情報が間違いらしい。嬉しい誤算だ。

「赤坂」
 実際は7時からだそうだ。中に入って行くと駐車場があるから行ってみるといい。仏太は念のための確認のつもりで、県道276号線(旧国道)沿いの向いの銀行の駐車場に停めて行ってしまった。7人くらいの集団がいて、どうも名古屋から来た人達のようだった。名物となっているチズコおばちゃんが、仏太もその仲間だと勘違いしていた。まあ、同じ時に注文してしまったからね。かけ小¥120を頼み、噂のネギ切りをはさみでやった。う、嬉しい!こういうのが醍醐味の一つだ。ざくざくやればいいのかもしれないが、嬉しくて緊張してこまごまと震えながらやってしまった。おばちゃんは切ったネギを見て「うまく切ったね」と誉めてくれた。なかなかすごいことだ。うどんはうまい!コシはそれほどでもないかもしれないが、ダシがめちゃくちゃ仏太好みだった。全部飲み干してしまった。他にお客さんがいないため、おばちゃんが外に出てきてくれた。そして、皆で談笑。そのうち、中から噂の冠を持ってきてくれた。それを私にかぶせてくれた。記念写真をみんなで撮った。噂の冠もかぶせてもらったが、自分のカメラで写真を撮ってもらうのを忘れてしまった。この前の台風ですぐ横の河がかなり増水して、もう少しでこの赤坂もなくなるところだったと笑いながら話して、その時命がけで撮った写真を見せてくれた。河が増水してもう少し雨が降っていたらこの「赤坂」もなくなっていたという。いやあ、危なかった。こういう味のある店は長続きしてほしい。おばちゃんに別れを告げると、仏太が集団ではなかったことに初めて気付いてくれた。(笑)とても楽しく、また来たいと思った。


 「山越」に行くにはまだちょっと早かった。なので、予定外だったがもし行けたらと候補にあげていた「いなか」に行くことにした。「いなか」はさっきの偵察の時には見つけられなかったか、思っていた場所が違ったかでこれから探すことになった。「赤坂」の前の道、県道276号線を東へ進む。さっき曲がったところを曲らずに更に真直ぐに行く。う〜ん、見つからない。ナビはセットしていなかったが、この県道沿いになければおかしい・・・・と思いながら、畑田駅を過ぎてしまったようだ。これは来過ぎだ。名誉ある撤退を敢行した。戻って行くとああ、ここだ、という看板の立ち方をしていた。なるほどなるほど。店の前に車を停める。逆から来るとわかりにくいなあ。

「いなか」
おじさんとおばさんが二人でやっていた。近所の人が井戸端会議に来ていたのだろうか?
「食べれますか?」
と聞くと、その近所の人らしき人は席を譲ってくれた。恐縮してしまった。狭いながらも他にも席はあったし、何となくのどかでどこで食べても良さそうな雰囲気があった。小¥120を頼む。冷たいのしかないようだ。

結構いいダシがかかっており、それは「赤坂」のと似ていた。中讃の味ということかと自分で納得したが、これから他の所に行って、一くくりにはできないことは徐々に学んで行った。麺は柔らかさとコシの強さとが混在していて美味しかった。目の前のバス停が町民バスで「道南」という名前で、なんとなく北海道南部を思わせた。(実際に函館などの地区を道南と言う。)


「山越」
に向かう。県道17号線、国道377号線を通り「池内」の前で車を数台確認して更に進んで行くと羽床上小学校方面に左折する。すると「山越」の駐車場があり、警備員が交通整理に出ていた。びっくり!!!駐車場を拡張(おそらく畑を潰して造った)して、なおかつ警備員さんが交通整理。このあたりに来る県外ナンバーや「わ」ナンバー(レンタカー)はまずここに来ると言っても過言ではないだろう。しかし、駐車場にはスムーズに入ることができて、まだ、それほど混んでいないのだろうな、と思わせた。が、さすがに人気店だけあって、それまで仏太が行った中では一番の行列だった。待ち時間はそれほどでもなかったが。店の外はほんの少しの行列であった。小雨が降りそうで、噂の傘を目にしたがまだ使う人はいなかった。
「今日は並んでいないね。」
そんな声を聞いてやはり人気店は違うと納得した。正直仏太もあまり並んで食べるのは好きではない。色々理由はあるが、そういうことだ。
 中に入っても行列があり、流れがスムーズになるように、注文して、トッピングをとって、会計をする、というシステムになっていた。これは前の人を観察していようがしていまいが、流れ作業的にそうなるようになっていた。釜玉山小¥200と卵の天ぷら¥100を頼んだ。(計¥300)会計が終わったら更に中に進む。座れるところがあり、そこで食した。ここで有名なのは釜玉だが、あえてそれに山掛けを入れる釜玉山にしてみた。結論は、やはり釜玉は他に入れないでそれだけで楽しむのがいいということだったが、それでも麺は非常に美味しく、山掛けも合わないわけではないということはわかった。しかし、仏太の観点から言うと山掛けはうどんと一緒には食しても好みではないということだ。全体としては美味しいので、ずるずる食べてすぐに終わってしまった。隣の親子連れは「今日はお代りしないからね」と梯子をにおわせる様子だった。(笑)食べ終わって外に出ると更に奥にオープンスペースとなっていて広い場所があった。お土産も扱っていそうだ。比較的空いている時に来れてよかった。


 実は「山越」に行く直前に「田村」に寄っていた。といってもまだ食べれる状態ではなく、時間を確認して来ただけなのだが。「いなか」から車ですぐだったので、ちょっと偵察がてら顔を出したのだ。もし、「赤坂」のように調べた時間より早くから始まっているようだったらラッキーでそのまま食べてしまおうと思ったが、まだ、開いてなかった。そして、「山越」が終わった後は今度はその「田村」が開いている時間となっていたので、そちらへ向かった。

「田村」
 9時から開いている。目の前の駐車場に3〜4台停めれるが駄目な時には道を渡って自動販売機のあるところにしょうがなく停めよう。実際仏太は交差点を渡ってすぐに右折して「田村」に入ろうとしたら、駐車場がいっぱいで入れなかったので、急遽左折して自動販売機の前に停めた。雨が結構激しくなっていた。

 生醤油小¥100にちくわ天¥50、レンコン天¥40を頼む。こんなにあって¥190!やはり安い。しかも早くてうまい。玉をもらい温いのがいい時は自分でゆがく。そのままの時はダシか醤油をかける。仏太は醤油を選択した。だんだん慣れてきていたので、トッピングも自信を持って取れるようになってきた。北海道では醤油だけでうどんをいただくということは全く考えもつかないことだった。ハ○ー子(明日の主役)に会って初めて知った食べ方をこうして讃岐うどんの本場でできることは感慨深いものだった。美味しかった。つい「うまい」という言葉が出てきてしまう。

「まえば」
 国道32号線を西へ向かい、ことでん栗熊駅を目印に右折する。しかし、他の駅もそうだが、北海道でイメージする鉄道の駅とは違い小さくて目立ちにくいので目印にするのは大変かもしれない。それでも、今回は周りにそれほど建物がなく、駅が目印となった。曲がった道を進んで行くとその道沿いに左手に「まえば」が表れる。
 駐車場がしっかりしており、また、店内も広い。入ってすぐ前のところでうどんを注文して後は左に流れて行く。釜あげ小¥250はその場ではもらえず、トッピングを左に流れながらとって行く。会計を先に済ませる。卵と茄子の天ぷらをとって合計¥420。ここは卵が有名らしく日によっては午前中のうちになくなるらしい。やはり半熟で美味しかった。仏太は半熟玉子が好きなのだが、讃岐のうどん屋ではほとんど半熟玉子しかあたったことがない。うどんも熱々の釜あげをいただくことができ、美味しかった。猫舌の仏太にとっては少々冷さなければならなかったが。

 壁にはお子さんの自由研究があって、写真を撮ろうかと思ったが、保存しておいてもあまり意味はないように思われ、また、直接見る方がいいと感じたので、あえて写真を撮るのはやめた。いくつかのテーマがあったが、うどん作りについて調べてあるものが興味深かった。

「小縣家」
 雨が降っている中到着。先ほどの「まえば」からは国道32号線から左折して、国道438号線を南下して県道197号線に入る。実際は交差点を真直ぐ行くだけなのだけど、さすがに道は細くなる。右手に「川八」といううどん屋を見て進んで行く。以前は満濃トライアングルと呼ばれていたところにさしかかる。右手に「よしのや」が見えて、左手にこの「小縣家」だ。駐車場が広い!!!きっと入る時はとんでもなくお客さんが入るのだろうな。駐車場に車を停めた後、トイレへ。裏手に回ることになり、別館があるのを見つけた。ものすごく広い。
 一般店なのだが、結構店内の装飾に凝っていたりして雰囲気は満点である。(う〜〜ん、この誉め方ってかなり前の誉め方だなあ。苦笑)しょうゆ小¥420を注文する。ここは名物が大根だ。大根うどんではない。うどん自体はしょうゆうどんが有名だが、その時に出てくる大根がかなりでかいのだ。おろし金と一緒に出てきて、自分でおろすのだ。待っている間に結構おろせるということだったので、待ち時間は結構あるのだろうと思っていた。すると、なんと注文してからすぐに来てしまった。大根はかなりバカでかいのが、しょうゆうどんを注文してからすぐにでてくる。これは全部スリおろすのは無理だな、と思って、でも、すっている間暇つぶしになるな、と思っていたが、とんでもない。お客さんが少なかったせいか、ほとんどの人が頼むからなのかしょうゆうどんが出てくるのはかなり早かった。こんな言葉を使っていいかわからないが電光石火だった。噂に違わぬ大きな大根はおろすのにちょっと時間がかかってしまった。「夏大根は辛いので注意」という張り紙もある。親切だ。

 カボスもあり、それを絞ってかける。混ぜて食すことにする。大根の辛さとカボスの風味が程よく調和して美味しい。麺もコシがしっかりして、いわゆるずるずるの状態。うまい。小を頼んだのにすごい量だ。とても小とは思えない。更にお腹がいっぱいになってしまった。
 雨のせいか、噂と違ってかなり空いていた。時間帯のせいか?メニューにはカレーうどんもあった。帰り際、お会計をレジでする時にちらっと横を見るとおでんが置いてあった。なるほど、ここもおでんがあるのか。

「長田」
 信号待ちがあったので、「小縣家」から43秒くらいで着いてしまった。やはり駐車場はまばら。雨のせいだけではないようだ。時間のせいか?まあ、なんにしても待たずにすむのは嬉しい。お腹いっぱいだけど、これだけ話題になっているところに行かなくてどうするのだ?入って右手にメニューの掛け札がかけられていて、その先(右手の中央くらい)にレジがある。そこで注文して先払いする。釜あげの小を頼んだ。¥250は安い。待っている間に生姜をする。ここは「小縣家」と違ってすぐは出てこなかった。むしろ他のうどん屋と比べると待ち時間は長いと考えた方がよい。さすが、釜あげの元祖と言われるだけあって、釜あげに対する入れ込みが違うような気がする。釜あげはゆがいてから、冷水でしめずにすぐに出すから、逆をいうと作り置きができないということだろう。だから、時間がかかる。

 生姜をすっている間に大きな徳利?に入ったダシが来た。結構塩味のしっかりしたうどんだった。釜あげはこういうものなのかもしれない。コシがあり、うどんの入っているお湯も含めて、ああ粉から作っているんだなという印象を強く持つような麺だった。そういえば、「まえば」でも釜あげを食べたが、塩味がしっかりしていた気がする。汗をだらだらかきながら食べた。お腹がいっぱいだったせいか、ずるずると勢いで食べることはできなかったが、美味しくいただいた。そろそろ限界が近いかも。お腹がきつい。

 県道190号線から県道200号線に入る。そのあたりでお祭りの神輿担ぎに出会った。車道の片道をつかうので、交通整理の人がいる。ふ〜ん、なるほど、今日はお祭りか。だから、うどん屋も人が少なかったのではないだろうか。道路沿いのうどん屋は「可圭津」「やましょう」と続いた。が、もう入れない。食べれない。無理できない。「やましょう」は行く候補にあげていたが、残念ながら臨時休業だった。しかし、今のお腹ですぐに食べろと言われても困っただろう。更に北上する。目指すは「山神」なのだが、相変わらず距離感がなくてどの程度進めばいいかわからない。まあ、ちょっとしたうどん屋探しのドライブだ。「太郎うどん」「めんくい」「桃山」と続き、実は県道200号線はうどん屋の宝庫だ。次回はとある道を決めて、その道沿いに出現するうどん屋は全部制覇する、というのも面白いと思ったが、選びようによっては大変になるなあ。

「山神」
 県道200号線沿いのファミリーマートで一度休憩してガムを買った。そして、道を確認。素直に広い道から行けばよかったが、わざわざナビが示した細い道を行く。斜めのその道は確かに近道だろう。しかし、狭い!その狭い道に、駐車している軽トラックの一部がはみ出ている。おいおい、ちょっと頼むよ。もう完全に独り言だけど声が出ていた。ぎりぎりで切り抜けて、この道沿いのはず、と「山神」を探すと、道が広がったところですぐに見つけることができた。駐車場はまあまあの広さ。入ると確かに普通の家に近い雰囲気はある。小上がりがあり、テレビがついていて、なんとなく家庭的な雰囲気がある。ここの御姉妹は美人だと聞いていたが、それを目当てに来たわけではない。以前は週に3回だか4回しかやってなくて最近やっと5回営業するようになったと聞く。なかなか難しいが、なんとなく「幻の」という雰囲気があり、これは行かねばならぬ、たこねばならぬという気持ちにさせた。
 お店自体に入るのに、靴を脱ぐと思っていたので、テーブル席は土間のようになっていて脱がなくていいのがわかると、なんとなく想像していたのとは違う状態で気が抜けた。観光客も結構来ている。近所の人も来ている。

 仏太はぶっかけ小¥200にげそ天¥100をトッピングした。お腹がいっぱいのくせにうどんとは別の物も頼んでしまうあたりがさすがというところか。自分で誉めるな、という感じだが。コシがあるつるつるした麺で、ダシも美味しい。ちょっと濃いか?地元の人が来てしょうゆうどんを注文して、玉売りをテイクアウトしようとしていた。玉売りができるまでの間にしょうゆうどんの大を食べている。地元の人なので、食べ方を観察。ずるずる、ごっくん。まさに喉で楽しむ味わい方だった。豪快に食べて行く。確かにあまりかまず喉で味わっている。さすが地元だ。
 「山神」の店員さんは思っていた程美人じゃないなあ。まあ、そんなものなのか。それとも違う人が出ていたか。好みの違いがあるのだろうけど。

 お腹がかなりきついのでドライブモードに変更。行脚はちょっと休む。その間、何回かお祭りに当った。やはり、それで空いているのではないだろうか。でも、観光客は?ドライブしながら他のところを偵察した。とあるうどん屋を見つけたが営業しているようなしていないような。お腹がきついので入る気にはならなかったが、ちょっと駐車場で地図を広げて見ていた。駐車場には1台しか車が停まっていなかった。営業もしているのかよくわからない構えだった。周囲を確認して道がわからない振りをしたのだが、中の人は不振に思ったのだろう。少しするとピンクのセーターがとてもよく似合う若いお姉ちゃんが出てきて「私有地だから出て行って」と言われてしまった。まあ、確かに入り込んでいるのはこちらだけど、もう少し言い方ってあるんじゃないかな。ちょっと気分を害したので、そのうどん屋はお腹が空いても行かないと決めた。(ただの自分勝手。笑)眠くなりながらもドライブする。「山内」の場所も抑えた。
 ちょっと距離があるが「谷川」(琴南)へ向かうことにした。眠いので時々道を間違える。といっても、もうそろそろついたのではないかと勘違いして曲がってしまうのだ。しかし、前情報は大切だった。ビレッジ美合で下の方に曲がるというのがかなり正しい情報だ。しかも、そこからがまた時間がかかった。というか、全然見つからず、諦めて抜けようとした時に、行列を見つけたのだ。確かにこれはすごいところにある。行列があるということは営業しているということだ。駐車場はよくわからないが、商店の横が開いているし、皆そこに停めて「谷川」の方に向かっているので、私もそうすることにした。むちゃくちゃ並んでいる。といってもおそらく20〜30人くらいなのだが、すごい。11:00-13:00の営業時間で13:00ちょっと前についた。食べれるか心配だったが大丈夫だった。

「谷川」(琴南)
 冷たいの小¥105を食した。卵をつけようか迷ったがやめた。食べ過ぎなので少しでも少なめに。(笑)他に大¥210、卵¥30のシンプルなメニュー。そして、お代り優先。だから、待っている人が少し時間がかかってしまう。並んで待っていた時すぐ前のカップルが初めてで、もらってすぐに酢を入れようとしていたけど、「初めてなら入れん方がええで」とおばちゃんに言われていて、仏太もそれに習った。しょうゆと南蛮をかけて席につく。家族連れもいて物凄くごった返していた。それでも無理矢理空いた席を見つけて、すぐに写真をとって食べ始めた。おお、うまい!!!ダシがないので、まさに麺を味わっている。生醤油うどんとはこういうものなのだな。コシがあり、喉に入って行く感じ。南蛮も結構な辛さで辛い物が大好きな仏太も非常に満足だった。そして、酢を入れると味が全然変わった。素晴らしい。うまい!!!満足して出てきた。


 「谷川」でかなり満足してしまったが、それでも行脚は続く。ドライブしてまた戻る。しかし、ナビを「山内」に合わせると裏道を案内してくれた。これまた嬉しい。自分で行くなら大きな国道を回って行くだろうが、裏道も面白い。しかし、狭すぎる道は勘弁してほしいけど。(笑)先程、偵察していたので、それほど迷わずに着くことができた。注意されて気分を害した場所を過ぎると後は一本道で、踏み切りを渡るところで曲がるのだけど、それさえ間違わなければ大丈夫。踏み切りを越えた後、すぐに右手に「山内」の駐車場があったが、そこに停めて歩くことにした。結構歩いてもそれはそれで、と思っていた。坂をちょっと登って行くとすぐに見つかった。確かに森を抜けたらそこにあるというようなシチュエーションでそれを知らなければ感動していたかもしれない。駐車場は店のすぐ前にもあった。

「山内」
 店に入るとすぐに左手で注文。上にメニューが書いてあるが、ここは有名なので、もう決めていた。「ひやひや!」恥ずかしがらずに言えたと思う。(笑)お腹がきつい時は仏太的には冷たい方が入りやすい。ひやひや¥250にちくわ天¥50をトッピングしたが天ぷら類も安い。麺はぷりぷりという感じでダシもうまい。お腹いっぱいなのにどんどん入って行く。私を殺す気か?罪な麺だ。

 誰か俳優だろうか、話している内容が映画かドラマの話をしている人がいた。いつも来ている常連さんっぽくもあった。

 さて、そろそろ限界だ。ドライブして帰ろう。しかし、もう一軒なら行けるか。自分の中でかなり長い時間葛藤があった。2秒くらいだろうか。行くとしたら、土日しかやっていないといううどん屋を目指したかった。どちらにしても方向的には帰る方向だ。まずは途中にナビをセットしよう。「池内」と同じ並びの「安藤うどん」に合わせた。ナビの通りに運転していくと、なんと見慣れた光景に出くわした。しかし、それは逆サイドから来たので、最初は???だった。羽床上に出たのだ。うどん屋「はゆか」のあたりに出ると思っていたのだが、違った。「山越」のところだったのだ。すごいなあ。こんなふうにつながっているんだ。「山越」は駐車場は警備員がいなくて、車もまばらだったので、もう閉店なのだろう。「池内」は売り切れの札が下がっていた。綾上ふれあい運動公園から抜けるとすぐに目的地「やまげん」があった。

「やまげん」
 やま、の着くうどん屋は話題になることが多く、美味しいところが多いのではないだろうかと思った。さて、ここはどうだろう?「移転前の丸亀から食べに来る人も多い」という紹介文が気になっていて、機会があれば行きたいと思っていた。店内は非常に広くゆったりできる。しかも、その日は仏太以外には2組しか見なかった。ここでは、カレーも魅力だったが、冷たいものを食したくて、納豆うどん小¥300を頼んだ。ここは小は全て¥300、大は全て¥380と均一料金だった。造りから大衆セルフと思って、注文してからレジの近くで待っていたら、勘違いしているのがわかったのだろう、席に座っていていいと言われた。お腹がいっぱいなので、ほとんど入らないだろうと思って、小にしたのだが、なんと出てきたうどんは2玉分はゆうにありそうな量で、その上に蒲鉾、天かす、海苔、ネギと納豆がのっている。納豆は玉子が混ざっていて、これまた仏太好みだった。これにダシをかけて混ぜていただく。うまい!!!もともとご飯に納豆玉子というのを仏太はすることがあるのだが、その味とほとんど同じだった。が、ずるずるは入っていかない。お腹がきつい。かなりゆっくり食べた。新聞を見て、テレビを見て、ゆっくり食べた。お腹がきつくても味が好みであれば入っていく。全部食べ切った時にベルトのズボンじゃなくて、ゴムのズボンでよかったと思った。


 さすがにこれで最後にして帰ることにする。小雨がぱらついてきた。お腹に気をとられながら、来た道を戻る形でドライブしていく。そういえば、32号線にオービスがあったな、そう思いながら高松に戻って行った。素直にホテルまで行った。そして、休憩。メールや電話をして漫画を読んでいたら眠ってしまった。爆睡。しかもよだれを垂らすくらいの醜態。(笑)結局夜中に繁華街にくり出して、うどん行脚をしようとしていたのは今日はなくなってしまった。そのくらいお腹がきつかった。



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