コラムde 仏太9
第9稿 感性とカレー
トイレでふと下を見ると、フローリングに模様がついている。
正六角形を隙間なく敷き詰めたように、円がびっしりと描かれた模様だ。
普段は全然気にもとめなかったことが、たまたまその時は気になった。
でも、今のような表現で読んでいる人に伝わるのだろうか?
丸いところはほんの数ミリ浮き出ていて凸凹している。
色は深緑を少しくすんだ感じにした色と言えばいいんだろうか?
それぞれの円は直径2センチくらいだ。これだけ書けば通じるか?
抽象的な表現が続くので、こちらの表現を理解してもらうのに、
受け取る側の持っている感性や常識にも左右されそうだ。
トイレでのちょっとした時間で、ちょっと難しいことを考えてしまった。
でも、言葉で定義できないことはたくさんある。
百聞は一見に如かず、とはよく言ったもので、色々説明しても、
結局見ればお終いだ。それで理解してもらえる。
だからといって、トイレに来てみんなに見てもらいたいわけではない。
味も同じで、あーだこーだ言うよりも、まず食べてみたらいいと思う。
カレーもそうだ。人によって、それを美味しいと感じるかもしれないし、
全然美味しくないと思うかもしれない。
人は人、自分は自分。カレーは美味しいのだから、それでいいじゃないか。

第1稿「納豆とカレー」 第2稿「蕎麦とカレー」 第3稿「牛乳とカレー」 第4稿「飲食後とカレー」 第5稿「東洋とカレー」
第6稿「肌の色とカレー」 第7稿「アメリカとカレー」 第8稿「風とカレー」 第9稿「感性とカレー」 第10稿「喜怒哀楽とカレー」
第11稿「世界三大スープとカレー」 第12稿「旬とカレー」 第13稿「カレーとカリー」 第14稿「調和とカレー」 第15稿「河豚とカレー」

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