売り手と買い手
この週末は本当はプロ野球の開幕となる予定だった。
地震後の各スポーツ界の反応は様々だが、
直後にすぐに予定していた直近の試合を中止にしたのはJリーグ。(サッカー)
その時点で、まだやると言っていたのはbjリーグ。(バスケ)
これについては、後から中止としたが、当初はやるつもりでいたようだ。
すぐには最善策を打ち出すことはできなくても、
この世の中色々な情報が入ってくるのだから、
それを即座に分析して対応するというのは当然と思われる。
しかし、bjリーグは12時間程経ってからやっと中止を決意したみたいだ。
予想以上のことが起きているから、
想像ができなかったり、想定外だったりするのはあると思うけど、
やばい方に考えの外に出てしまっていることが起こっているのだから、
そのあたりはちょっと考えればわかると思うんだけどなあ。
好きなリーグだったが、個人的には嫌いな部分もあり、
今回の直後対応についても呆れた内容で吃驚した。
しかし、訂正して、その後方向性を変えたのは評価できると思う。
さて、今回話題にしたいのはプロ野球。
特にセ・リーグ。
セントラル・リーグはcentral league。
ちなみに、パ・リーグはパシフィック・リーグ pacific league。
太平洋を意味するpacific oceanから来ている名前だ。
今回の地震の震源が太平洋(の下)だということに、
変な因果を感じる。(ちょっと言葉変だな。)
本拠地を仙台に置くゴールデンイーグルスもある。
当然、今回の地震で被害も受けているから、状況は悪いに決まっている。
パ・リーグは早々に開幕日(予定は3月25日だった)を延期することにした。
4月12日を新たな開幕日とした。
チーム事情が許さないところもあるが、被災者の方々などに配慮した形を取っている。
相変わらずツイッターからの引用だが、
五体不満足で有名な乙武洋匡は
プロ野球、セ・リーグは予定通り開幕。経営サイドの言う「被災者を勇気づけるため」なんて建前。「被災者や選手の気持ちより、球団の利益を優先した」と本音を言ったら叩かれるからだろうけど、「被災者のため」を盾にするのは、どうにも納得がいかない。
と、呟いた。
全くその通りだと思うし、かなり多くの人は同じように思っているだろう。
プロ野球を楽しみにしているファンもいる。
しかし、本当に「被災者のため」を思ったら、
現在開幕を予定通りにするのが得策かと言われると微妙だろう。
いや、全く得策ではないと思う。
だいたい、被災者の多くの人達は、いまだに生活の安定どころか、
電気や水道だってままならない人達も多いし、
いつ復興できるのか全然想像がつかないのだから、
落ち着いて野球を見れるのは更にいつになるかわからないだろう。
ディレクターのデーブ・スペクターは、得意のギャグを織り交ぜて、
プロ野球セリーグ25日開幕、パリーグ延期。読売ナベツネ発言「パリーグが何もしない方が良いと言ってるのなら、勝手にしろ!」 ナベツネさん。プロ野球は「ファン」あってのもの。「不安」があってはやれません。
と呟いた。
実際は、セ・リーグではなく、極限られた人間が言っていて、
そのように決められたということがよくわかる。
コミッショナー裁定も下せず情けない。
後から知ったことだが、代々のコミッショナーは
わがままな独裁者的人間の息のかかった人ばかりだそうだ。
蓮舫はこういう時こそ「仕分け」すべきじゃないのか?
いや、正確には「節約」するように、強権発動するべきじゃないのか?
その後、圧力をかけていたが、時期的に遅かったと思う。
なんだか感性が違うという気がする。
セ・リーグの開幕はナイターの予定だったそうだ。
照明などたくさんの「電気」を使うそうだ。
計画停電が断続的に行われているし、
節電をかなり強く呼びかけられているのに。
だいたい一般家庭の5000〜6000戸分の電力を消費する試算。
呆れる。
少なくとも、開幕を3月25日にするなら、影響の少ない沖縄などで、
電力消費がより少ないデーゲームにしてはどうか、という意見も聞かれる。
予定通り開幕しようとするなら、まだ、その方がマシだろう。
経営サイドとしては、試合をしなければ、お金が入ってこない。
プロ野球は「職業」なのだから、仕事をすべきだ。
というあたりが言い分なのだろうが、
それはどんな仕事でも事情によって
臨機応援に対応しなければならないことには変わりないと思う。
ファンあってのプロ野球なら、心証を悪くすれば、ファンは離れていくと思う。
試合数の確保だったり、クライマックスシリーズ、日本シリーズの日程が決まっているために、
それに合わせた日程調整など、問題は山積みなのは素人でもわかる。
でも、こういう時だからこそ、柔軟な考え方が大切だと思う。
何が何でも144試合というわけでもないだろう。実際以前は130試合でやっていた。
また、ダブルヘッダーという手だってある。
勿論、収入に支障がでることもわかる。
しかし、それは理論的な話であって、
こんな状況でまかり通る「常識」ではないと思う。
こんな呟きもあり、全くもって同意だ。
野球は大好きだけど、今この自分の悲惨な現状を、プロ野球のプレーでは変えられない。結局、暖かい場所でテレビを観れるような人達が『野球選手なんだから仕事すべき』とか、屁理屈を言っているだけのように思えてなりません。被災者の1人として、選手会の意見を冷静に支持します。
仏太は今回直接の被災者ではないが、この人の言ってることはよくわかる。
また、選手会のコメントでは、被災者のためだという理由で開幕するのは思い上がりだ、としている。
それもまたその通りだと思う。
そう、選手は3月25日開幕に反対なのだ。
選手会が前もって話し合ったことを、上層部は否定したということになる。
まあ、今までの色々な経緯を見ていても、
自分の意見を強引に押し通すのはいつものことだな。
自分勝手で強欲、周りとの協調性がない。
選手には悪いが、今後セ・リーグは
セルフィッシュ・リーグ selfish league
としたらいいと思う。
略語は同じセ・リーグだし!
(selfish:わがままな、自分勝手な)
その後、開幕を4日延期して3月29日とすると変更したセルフィッシュ・リーグ。
ゴールデンイーグルスの星野監督は
「今は有事なんや。みんな平和ボケしとる。停電でうじうじ言うなら、ウチみたいにいろんな球場を探せばええやろ。次元が低いよ。停電したり、電車が止まったり、原発問題もあるのに」
「コミッショナーがポンといえば終わりやのに」
「言いにくいんやろうけど、野球界のために、どんどん発信しなければいかん。セの監督ももっと言わなきゃいかん」
最終的には、パ・リーグに歩調を会わせた形になり、
最初からそうすれば、かっこ悪さもなかったし、
体面的にもよかったのではないかと思う。
なんでもかんでもファンの言うことを聞く、というのが
ファンサービスだとは思わないが、
押しつけるのは明らかに勘違いだろう。
去年の日本シリーズを思い出した。
ドラゴンズvsマリーンズ。
ドラゴンズはセルフィッシュ・リーグの中で好きだが、落合は嫌い。
マリーンズが勝ってよかった。
勝てば官軍的な、勝てばいいんでしょ、という落合の言い方。
実際は勝ってからいう台詞じゃないかな。
高校野球とプロ野球の違いを考えると、
確かにどちらも人気はあるが、かたや教育の一環、かたや職業。
プロ野球に結果はつきものであることは否定すべくもない。
しかし、それだけではないはずだ。
負けてもいい試合をした、という言い方。
一つ一つのプレーに素敵なものを見るという日本人らしい見方もある。
ファンは色々な角度から楽しむ。
それを勝てばいいんでしょだけで済ませるのは失礼。
実際ドラゴンズ勝ててないし。
落合は、勝つこと(だけ)がファンサービスだと言い切るが、
世間の考え方は、それは少数派だと思う。
それを押しつけるようなものの言い方もよろしくないと思う。
さて、商品は、売り手が色々と工夫することで
買い手の気持ちを惹きつけて、買ってもらうものだと思う。
それは、プロ野球と似ているところがあるのではないだろうか?
売り手が自己満足で、これ凄くいいから買いなよと勧めても、
買い手のニーズに合わなければ、買ってもらえないだろう。
プロ野球では、野球をするのが仕事だからする、と開催したところで、
今回の地震のように落ち着かないようなことがあっては、見る気にもならないだろう。
某カップ麺会社と某コンビニのコラボ。
カレーの極み チキンカレー辛口NOODLE。
蓋を開けるとそこにメッセージ。
開いてみてみる。
全国のカップ麺を愛する人達と一緒に作り上げたとある。
これってファンの意見を取り入れて作っているってことだよなあ。
ただ、それが美味しさに繋がるかというとよくわからないけど。
ああ、いい匂い。
ずずずずずずずずずずずっ!!!
こういうのは欧米人の嫌がるが、大きな音を立てて食すのが気持ちいい。
ただし、周りの人達に迷惑をかけない範囲で。
おお!
これ美味い!
しかも、普通に辛口だ。
辛いの苦手な人は無理じゃないかな!
ちょっとなめていた。
これはファン心理を掴んだカレーカップ麺だ!!!
セルフィッシュリーグもこの心意気を学んで欲しい。
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